病院に置き去りにされた赤ちゃん。毛布をめくった看護師は驚きと恐怖で思わず叫び声が!そして、産まれてすぐ捨てられただ けでなく、この赤ちゃんには壮絶で過酷な運命が・・・。

出版元 05/18/2020
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幸運の女神

親に捨てられ、重度の障害を負ったゲーブですが、この赤ちゃんを幸運の女神は見捨てていなかったようです。赤ちゃんが発見されたブラジルから数千マイル離れたユタ州に住むある女性、ジャネル・アダムスは、買い物中にこの赤ちゃんについてのニュースを見かけました。スーパーのテレビのお昼のニュース番組でゲーブの悲劇的な報道を見かけ思わず買い物を中断してテレビに釘付けになりました。ゲーブのニュースを見たジャネルは、帰路につきました。車の運転中、この赤ちゃんのニュースのことが頭から離れませんでした。ジャネルは悲壮な運命を背負いながらもスクリーンで明るく笑っている強いゲーブに完全に心を動かされていたのです。

このニュースでの感動は一時的なものだと思っていましたが、それは日がたつにつれ強くなっていきました。そしてついには、ゲーブをブラジルから引き取ろう、ゲーブを新しい家族として受け入れようと夫のロン・アダムスを説得しました。ジャネルとロンは、この赤ちゃんを自分たちの養子にするためにニュースで流れていた電話番号に電話をかけ、養子の意志があることを表明し、ブラジルへ行く準備をしました。しばらくして放送局から連絡があり、正式にゲーブを養子として引き取るためにブラジルに行きました。しかし、何しろ国をまたいでの養子でしかもその子供が重度の障碍者。ゲーブの養子縁組の手続きはそう簡単には進みませんでした。

幸運の女神

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ゲーブ、いざアメリカへ

養子縁組を申し出てブラジルへ渡ったアダムス夫妻ですが、養子縁組を成立させることは、ジャネルとロンにとって容易なことではありませんでした。手続きには非常に長い時間がかかり、たくさんの書類の準備が必要でした。まずは自分たちがこの重度の障害を持った子供を受け入れるだけの財力と環境を用意できるかというところから始まり査定されるのでした。

アダムス夫妻は養子縁組は以前にも何度も経験していました。アメリカ国内だけではなく、世界中で親に捨てられて困っている子供たちを自分たちの子供として受け入れていたのです。ゲーブのケースは障碍者ということで特別難しいケースでした。しかしそれでも2人は諦めず長い時間と労力がかかりましたが、ようやくゲーブをブラジルの孤児院から自分たちの家に連れて帰る許可を得ることができました。

手足も家族もなかった少年は、アメリカで新しく住む家、愛情あふれる両親、そして13人の兄弟姉妹を一気に得ることができたのです。ブラジルの孤児院では名前もなかったこの赤ちゃんは、ゲーブという新しい名前をもらって正式にアメリカ人として、そしてアダムス夫妻の養子として生きていくことになりました。何という運命の変化でしょう!アメリカに到着したときには、空港で兄弟全員が迎えに来てくれていてみんなに歓迎され、本当に感動的だったそうです!

ゲーブ、いざアメリカへ

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